私が料理の世界に入った30年前は
魚にはきっちりそれぞれの旬があり、
それ以外の時期はほぼ獲れないか
獲れても脂がのっておらず美味しくない
などで美味しい時期がわかっていたので
献立も立てやすかったです。
しかし、現在では海流の変化や
餌となるプランクトンの量、
地球温暖化の影響による海水温の
上昇などで海の状況も様変わりしております。
昔は、金目鯛は冬に脂が乗り極上の味でしたが
現在はほぼ一年中とれ、しかも
真夏でも脂がのって美味しいものも
少なくありません。
他にも、『春のヒラメは猫またぎ』
といって産卵期を迎える春のヒラメは
猫もまたいで通るほど美味しくなかったのですが
今ではそうでもなくそこそこ美味しく召し上がれるものも
あります。
その他、脂ののったぶりが真夏に大量に獲れたかと思えば
秋になっても秋刀魚いなかったりと
ほぼ時期はあてにならなくなってきました。
現在では、魚が美味しい時期というのは
『獲れた時が美味しい時』
ということでその日市場などに行って、見るまで
わからないというのが現状だと思います。
ですので、ますます
”美味しい魚を選ぶ眼”
が大切になってきます。
美味しい脂ののった
魚の選ぶ時の大切なポイントは
1)魚体の厚み 一番重要
2)魚体の張り ↓
3)エラの色 ↓
4)魚体の色 ↓
5)眼の輝き 一番最後
切り身の場合は
1)血合いの色(綺麗な赤が新鮮で茶色はダメ)
2)身の張り(触ってちょっと押して見て身が跳ね返ってこないものはあまりよくありません)
3)身の色
と言った感じで選んでいただくと
それほど失敗しないと思います。
上記は、白味魚、赤身魚、青み魚どれも
選び方は同じです。
皮の薄い魚(例えば、鰯やニシン、鯵、サバ、秋刀魚など)
は、きれいな色をしているほど
脂ののりが悪いものが多いので
注意が必要です。
皮目がマダラでシラっちゃけていて
見た目が悪いものの方が
意外と脂がのっていたりします。
魚を選ぶときは、ぜひ上記を参考にして
見ていただくと段々わかってくると思います。